Author : Eri Mantani

ベルリンで味わう北欧のクリスマス。ルチア・クリスマスマーケット

クリスマスマーケットって、どこもかしこも混んでいるし、何かを買って食べようにも並ばないといけないし、寒いし、スリも多いし、テロの標的にもなりやすい(と毎年日本大使館からの注意喚起メールが届く)から、考えてみれば体力も気力もかなり使って疲れるところだ。

ドイツのクリスマスマーケットの規模は、ヨーロッパの他の国々に比べると桁違いに大きいが、移動式遊園地が組み立てられ始めたかと思うと数日で完成し、観覧車が吹きさらしの中高速で回転している。大音量のクリスマスソングが流れる中、トナカイのカチューシャやサンタの帽子をかぶった大人たちが、キラキラしながらみんな楽しそうにグリューワイン(スパイス入りホットワイン)を飲んでいる。なんとなく、毎年一度はこのパーティーに参加しておかないとなあ、という気にさせられてしまい、半ば自動的に赴いてしまうのは私だけではないはず。

Lucia Weihnachtsmarkt

最近のお気に入りはベルリン、パンコー地区のルチア・クリスマスマーケット。ここは『北欧風』をウリにしたマーケットで、Kulturbrauerei という元々はビール工場があった文化施設の敷地内で、割とこぢんまりと開かれている。フィンランドやスウェーデンといった国々の食べものや、Glögg グロッグというスカンジナビアのホットワインの屋台が並んでいる。

Knödelはダンプリングの一種だ

この日のお目当ては、ほうれん草のクネーデル=お団子(Spinatknödel)・バターソースとパルメザンチーズがけ。昨年寒風の中初めて食べて、感動するほど美味しかったのでリピートしに来た。まあ、2回目の今年は当然『既知の味』だったけれど、ここまでアツアツのお団子を食べにくる価値はあったと思う。家で作ろうと思ったら、パン屋さんで固くなった白パンを購入するところから始めなければならないし、けっこうな手間だ。屋台は昨年と同じ場所(スーパーマーケットREWEの裏手側)にあった。

ここには観覧車はないが、トランポリンがある

この時期、日本からの観光客の方々もドイツのクリスマスマーケットをエンジョイされたいはず。円安で1ユーロ180円台になってしまった今、何もかもが割高に感じられてしまうだろうけれど、このシーズンならではの味覚と雰囲気をぜひ味わっていただきたい。

ちなみにほうれん草のお団子は、二つ入りで8ユーロ、グロッグは4,5ユーロ、デザートに食べた揚げたてサクサクのチュロスは8ユーロなり(食器類のデポジットで2ユーロ程度上乗せされるが返却すれば戻ってくる)。

思いやりを再び偉大にーMake Empathy Great Again (KARUNA Kompass)

ベルリンのSバーンでストリートマガジンを、ホームレスの方から購入した。いや、購入するつもりはなかったが、思いがけずいただいた、というのが正しい。

いつもよりどこかリラックスした気分だったその日は、今冬初めての雪が降り、一足早くクリスマスムードになっていたからか、同じ駅から乗車し、ストリートマガジンの車内販売を始めたホームレスのおじさんが話す内容が、スッと心に入ってきた。

1ユーロしかなかったので、2ユーロのマガジンには足らず、寄付だけするつもりで渡すとおじさんは、私に雑誌を手渡してくれた。こちらがお礼を言う番だった。

すぐに開いて読み始めると、カラフルな紙面が目に飛び込んできて、眩しいくらい。テーマは『Make Empathy Great Again – 思いやりを再び偉大に』。なかなか、かなり良いじゃない?

Karuna Kompass

しばらくすると別の車両に行っていたおじさんが戻ってきて、「ね、読むのに良いでしょう?」と私に話しかけ、また向こうの方へ行って席を取り、次の駅で降りて行った。私はもう一度、お礼を言った。

KARUNA EGによって発行されているKARUNA Kompassというこのストリートマガジンは、ホームレスの人々が販売し、売上の100パーセントが彼らの収入になるそうだ。同様のマガジンは他にもあり、ベルリンや東京で購入したことがあるが、100パーセントというのは珍しい。

寄付を必要としている人たちはたくさんいて、駅構内や車内で見かけない日はないくらいだから、毎回はさすがに無理だけれども、ふとした時に、こういう形で支援できるのはありがたいことだと思う。

ドイツでの確定申告を通して得た気づき・新たなノートPC環境を整える

一年を通して最も気が重いのは、確定申告の締め切り間際、全く手をつけていないという現状を見て見ぬ振りしながら、いまの時期になってやらないわけにはいかないでしょう、と葛藤しつつも中々腰が入らず自分で自分の首を締めていくラストミニッツな時期ではないかと思う。

2023年度分も例年に漏れず、提出期限まであと一週間、というところで嫌々手をつけ始めた。が、今回いつもと違ったのは、ノートPCを買い替えたことによって、机上に2台のマックブックが鎮座するところからスタートしたため、古い方のマックブックで昨年のデータを開き、それを逐一参照しつつ、新しい方で今年のデータを入力していく、という同時作業が可能になったのだ。ちなみにここ数年は『WISO Steuer』というソフトウェアを使っている。昔は『Elster』のプラットフォームを使っていたように思う(もうあまり覚えていない)。

「これはなんだったっけな?」とか「何か忘れてないかな?」とか「このドイツ語の意味は?」云々、記憶を辿ったり考えなければいけない項目が多すぎて、それが「確定申告めんどくさい」の最大理由だったが、ノートPC2台使いによって驚くほど作業効率が上がった。ひとつ画面が増えるだけで、こんなにも違うのか!と、まさに目の前の視界が急にひらけた。そしてまた、なぜ自分は今まで一台のノートPCで生きてこられたのだ、と直ちに作業環境を見直すきっかけとなった。これは外付けモニター(ディスプレイ)をつけるっきゃない。

思い立ったが吉日、幸いにも古いタイプだがまだ現役のモニターがすぐ手に入ったので、HDMIケーブルでマックと接続し、画面を拡張すると、それはまあ・・・なんということでしょう!!!スイスイスイ。こんなに効率的なことを今の今まで試すどころか、考えたこともなかったなんてかなり恥ずかしい・・・。これで今後の色々な作業が捗るに違いない。

イラストが雑すぎて恐縮だが、以下のようなセッティングとなった。

新たなPC環境の誕生だ
  1. マックブック
  2. 外付けモニター
  3. HDMIケーブル
  4. マジックトラットパッドとキーボード
  5. タオルをスカーフでキャンディー風に巻いて手作りした手首用の枕
  6. モニターの高さ調節のための辞書と木箱
  7. ノートPCスタンド(高さ調節可能)

おそらくPCでガッツリ作業される方々にとってみれば、ごく当たり前で初歩的なことなんだろうけども、初めてこの快適さを手にいれた私は何だか嬉しすぎて、ここに書かずにはいられない。ノートPC一台で作業しているみなさん、机の上にスペースがあったらぜひ外付けモニターをつけましょう!

Zoom H1n レコーダー 三脚穴の故障・自分で修理する方法

2022年9月に書きかけて放置していた記事をほぼそのままアップします。
どなたかお困りの方の参考になれば。


愛用していたZOOM・H1nレコーダーが壊れた。レコーダー自体が壊れたのではない。本体背面の三脚穴がモロモロの破片となって砕け落ち、ネジ穴の形を維持しなくなって三脚を固定できなくなってしまったのだ。

レコーダー本体の背中、ちょうど三脚穴を真ん中にして横に一本、土鍋にヒビが入ったかのような細い線があることに気付いたのはおよそ1ヶ月前。その時は「こんな線あったっけ?」と怪訝に思う程度だったが、次に見たときにはその線が太くなっていて、その時点でようやく「これは割れる前兆のヒビじゃないか!」と合点がいくも、セロテープで補強するくらいしか思いつかず、そのまま使い続けていたらとうとう三脚穴自体が中から壊れてしまった。中から、というのはネジを差し込むところそのものの一部がパンくずのようなカケラとなって、文字通りポロポロと砕け落ちてきたのだ。

三脚をしっかりと固定しようとするあまり、力を入れ過ぎたかもしれない、という自覚はあったが、しっかり固定すること、そして何度も取り外しすることが前提であるはずの三脚用の穴が『金属製ではない』ということに気付いたのは、この時が初めてだった。そう、この三脚穴は本体同様、プラスチック製だったのである。

インターネットで調べてみると、この三脚穴が壊れたというユーザー事例はいくつも報告されており、『三脚穴の強度に問題あり』、『プラスチック製で壊れやすいため、気をつけて使用すべし』などと書かれている。

いや、気をつけろと言ったって…ねえ。

ナットという小さな部品を破損した三脚穴に埋め込めば、新たなネジとして使える可能性があるかもしれないと某ブログで読んだので、試してみようと探しに行くも、ホームセンターではサイズが合うものが見つからなかった。レコーダーやカメラ用の三脚のネジに適したナットは取り扱っていないらしい。

直せる気がしなくなってきたのと、だんだん面倒くさくなってきたこともあり、もうこの際新しいレコーダーにアップグレードしても良いかなと考えて、ベルリンの某巨大楽器店で同じZOOM社製の他モデルを物色することにした。お店の人いわく、同社のレコーダーは、(一番安いモデルである)H1n以外はすべて金属製の三脚穴が付いているとのこと。
思案したが今一つ決めきれなかったので、やはり一度自分で修理を試してみようと、別売りのマイクスタンド用アダプターがあるかと尋ねたところ、勧められたのがこれだ。4,9 ユーロ也。

Zoom H1n
Hn1とマイクスタンド用アダプター
Zoom H1n
熱で溶かすタイプの接着剤

熱で溶けるタイプの接着剤を、このピストルのような器具を使って三脚穴に流し込み、マイクスタンド用アダプターのネジ部分を差し込んで、接着剤が乾くまでしばらくそのままにする。その後、アダプターを抜くと、モロモロに崩れていた三脚穴に、接着剤によって新たなネジ筋(という名前で合ってる?)が作られ、アダプターが取り外し自由になった。

Zoom H1n
接着剤で穴を補強後、アダプターをつけたところ

(2024年8月追記)
この接着剤でしっかり補強された三脚穴は、さすがに安定感があり、しばらくアダプター+三脚で使い続けた。昨年レコーダーを新調したため(結局TASCAMにした)、最近は出番がないが、このZOOM Hn1の軽さと性能は今でも魅力的である。

ベルリン・タイパークでストリートフードとタイカルチャーを味わい尽くす

ベルリンにはタイがある。鯛ではない。タイだ。
その名もタイパーク。タイ公園という名のストリートフードマーケットで、本格的なタイフードとタイカルチャーを体験できる、ある種のテーマパークである。

ベルリンのタイへようこそ

私がこの、タイ本国の屋台が立ち並ぶ風景に限りなく近い(タイには行ったことがないがそう確信する)、そして異国への旅気分が味わえるのに言葉が通じて楽ちんなドイツ最大級のストリートフードマーケットの存在を知ったのは、かれこれ5年以上前。訪れるたびにその混沌とした雰囲気と、地べたに座って卓上コンロなどで調理をする人々の無秩序感、色鮮やかな屋台とタイフードの数々に圧倒されてきたが、コロナ渦を経た最近のタイパークは、少し様相を変えたもよう。

連なる屋台は健在だが…

実はこのタイパーク、4月から10月にかけて毎週末に開催される、地元民や観光客に大人気なマーケットだが、これまではかなりグレー、いわゆる『闇市』の側面を持っていた感がある。要するに『無許可営業』がまかり通っていて、一時は閉鎖されるという噂もあったくらいだ。それがパンデミックを機に(?)様変わり、屋台も整然と立ち並び、地べたで揚げ物をする人の姿は皆無というクリーンさ。さらに各店舗には店番号が付けられ、責任者の名前まで記載されている。そして、以前のように使い捨ての食器でサービスするのではなく、デポジット制の再利用可能な食器で提供している。これは驚いた。

みんな忙しそう

営業許可のおりた屋台だけが出店できるようになったと考えれば、以前よりも規模がいくらか縮小されたような気がするのも納得だ。環境に配慮するという取り組みも、タイパークの存続には必須だったのかもしれない。

屋台のメニュー

パッタイが食べたくて並んでみたが、前の男性が受け取っていたものが美味しそうだったので、すかさず「それ何ですか」と訊き中華パンケーキなるものを注文。女性が手際良く、予め用意されていたパンケーキを少量の油で焼いてくれ、私は取り分けように持ってきていたピクニック用のプラスチック皿を差し出す。マイ皿を持っていき、6ユーロ以上注文すると、50セントを割り引いてくれるというから良心的だ。ちなみに店側の食器を使う場合は2ユーロ上乗せだが、デポジットなので食器を返却すれば返金される。

中華パンケーキとベジまん、ゲソの串焼き

私のマイ皿はどうやら小さすぎたらしい。店の女性が「気をつけてね」と言って熱々を半分に折って載せてくださったが、それでもはみ出ている。しかしこの刻んだキャベツがたっぷり入った中華パンケーキ、想像以上の美味しさだった。もはやタイフードではない気がするけども、、

パッタイもゲット

タイ名物パッタイも運ばれてきたが、こちらもマイ皿が小さく、お店の人にこれ以上載せきれないと言われてしまったらしい。次回は深く大きなマイ皿を持参しようと心に誓う。

飲用水タンク

屋台の合間には飲用水タンクも設置されていて、マイボトルに汲み放題だ。至れり尽せりなサービス。以前は見かけなかったと思う。

カラフルなパラソルが並ぶ

お昼時より少し前に行ったおかげで、並ぶ時間もそれほどなく、ゆっくりできたが、午後はどこの屋台も長蛇の列だった。なお、テーブルや椅子は設置されていないため、ピクニック用のシートを芝生の上に広げ、遠足気分で食べるのがこのマーケットのスタイルだ。

さつまいもボール、揚げバナナ、ココナッツミルクで煮た餅米・マンゴー添え

デザートも忘れずゲット。さつまいもボールや揚げバナナは定番だが、今回初めて食べたココナッツミルクで甘く似た餅米にマンゴーを添えたもの(写真右端)がなかなか美味しかった。
大量の虫が載ったお皿を運んでいる人を見かけたが、あれはスナックなのだろうか。

大賑わい

ピクニックする人たちで所狭しとなる公園。
置き引きもいるらしいので貴重品から目を離さないよう注意すべし。

カードゲームをする人たち

タイの人々だろうか。一心不乱にゲームに興じる男女の姿もあちこちで見られる。中にはお金をかけている人たちも。また、寝転んでプロのマッサージ師から本格的なタイマッサージを施術されている人も何人もいて、本当にのびのびとしたこの空間は、基本的には以前と変わっていないことに少しほっとした。

タイパーク横の蚤の市

タイパークは、ベルリンのヴィルマースドルフ地区、プロイセンパークという公園で4月から10月までの季節限定(金〜日曜日のみ)で開かれており、入場は無料だ(タイパークはこのフードマーケットの名前であって、公園の名前ではない)。この公園横のFehrbelliner Platzでは週末にアンティークな蚤の市も開かれているので、ランチの前後に行けば楽しい時間が過ごせる。この夏、もう一度くらい行けたら良いなと思う。

タイパークはここです。

Thaipark (Preußenpark)
Brandenburgische Straße, 10707 Berlin
https://thaipark.de/

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