公共交通機関の利用や屋内での買い物の際にマスク着用が義務付けられるようになってからしばらく経つ。ベルリン市内でもいたるところでマスクが売られ、品薄だった頃が嘘のよう。デパートなどではお洒落な生地を使ったマスクが並び、ファッション小物的な位置付けだろうか、けっこうなお値段がしている。

薬局で買えるマスクは一枚1,5ユーロだ。再利用できるのか尋ねると、「110℃のオーブンで15分間焼いてください」とのこと。布マスクでなくてもリサイクルできるということらしい。

公共の場ではほとんどの人がマスクやそれに代わるもので口と鼻を覆い、ソーシャルディスタンスを出来るだけ保って行動しているが、中には全くお構いなしの様子で電車に乗る人もいたりする。そんな不届き者には今週の土曜日(6月27日)から50〜500ユーロの罰金が課されることが決まった。コントロールは警察によって行われるとのこと(Berliner Zeitung紙参照)。鞄の中にはいつも予備のマスクを忍ばせておかないといけないな。


つい数ヶ月前まではマスクなんて、と鼻で笑う人ばかりだったドイツで全てがひっくり返っている。土曜日からは接触制限も解かれ、人数に関係なく自由に人と会うことが可能になるが、緩まっていく諸々の制限に対し、厳格化が進むマスク着用義務と罰則の効果は期待できるだろうか。


文と写真:萬谷衣里 Eri Mantani プロフィール